「見知らぬ場所」 ジュンパ・ラヒリ

本日の読書:「見知らぬ場所」ジュンパ・ラヒリ


お気に入りの海外の作家さん。かならず英語版と日本語版を買って読んでいる。彼女の英語は、構文がとてもシンプルで読みやすい上に、使用する単語も難しくなくさらりと読める。でも、ストーリーは決して軽くはないのよね。今回の感想は、日本語版。今までの2冊よりも大人な雰囲気が漂うストーリーが多い感じだった。1つのストーリーが読み終わるたびに、家族、つながり、縁、人生の選択などについて思いをめぐらさずにはいられなかった。どのストーリーにも思い入れがあるのだけれど、最後の連作になっている「ヘーマとカウシク」の最終章が、今も心の片隅に居座っている。何かが私の心をとらえて離してくれないのだな。今の季節にぴったりの小説かもしれない。